2×6工法は、一般的な軸組工法ではなく、床・壁・天井を面で囲んだ「モノコック構造」で、6面が組み合わさって作られている工法になります。
ツーバイシックス(2×6)工法は、木造住宅の「枠組壁工法」のひとつです。2インチ×6インチ(38mm×140mm)サイズの規格角材を軸に、頑強な「六面体構造」で建物を支えます。
枠組壁工法は、3ステップで「六面体構造」をつくります。
①2×4材や2×6材などの木材を組んで「枠組」をつくる
②「枠組」に構造用面材を接合し、剛性の高い版「ダイヤフラム」を構成する
③「ダイヤフラム」を床、壁、天井に組み、頑強な「六面体構造」を形成する
枠組軸工法は、この六面体構造の部屋を組み立てた木造建築です。
六面体構造が地震などの外力を1点に集中させず、家全体にバランスよく分散させ、建物の変形や崩壊を防ぎます。
枠組み壁工法(2×6)と在来工法の違い
日本の主な木造住宅の工法である、ツーバイシックス工法と在来工法では、構造の考え方に違いがあります。
在来工法は、日本で従来から建てられてきた建築方法です。
垂直方向に「柱」、水平方向に「梁(はり)」を組み、斜めに「筋交い(すじかい)」を入れて支える工法です。地震などの外力に対し、在来工法は「線と点」で建物を支えるのに対し、ツーバイシックス工法は「面」で支えます。
ツーバイシックス工法は、綿密な六面体構造を組み合わせていく規格型と呼ばれる住宅工法です。一方、在来工法は、柱と梁で一から構造を組み立てていく住宅工法です。
ツーバイシックス(2×6)とツーバイフォー(2×4)の違い
ツーバイシックス工法は、元々日本で広まったツーバイフォー工法を発展させたものです。どちらも木造枠組壁工法ですが、建物の外壁側に用いる軸材のサイズに違いがあります。
木造枠組壁工法では、2×4材(38mm×89mm)、2×6材(38mm×140mm)など、主に6種類の規格化された構造用製材を使用します。
それぞれの規格材は、必要な強度に応じて、建物の構造が組まれています。
2×4材の厚みが89mmであるのに対し、2×6材の厚みは140mmなので、外壁面の厚みがおよそ1.6倍になります。垂直方向の強度が増し、耐震性能をより高めることができます。
さらに、充填できる断熱材の厚みも1.6倍になるため、断熱性の高い省エネ施設を実現します。
2×4より1.5倍の厚みとなり、その分断熱材の厚みも増えるため断熱性能が高くなります。
2×4から2×6にすることで鉛直強度が1.57倍、曲げ強度が2.47倍になります。地震や強風の外力を分散させる一部を構成しています。
鉛直強度とは力の向きであることから、圧縮力・引張力・せん断力を言い、曲げ強度とはひずみ・たわみを言います。
Doctor&Pharmacy Solutionでは全棟省令準耐火構造のクリニック・調剤薬局づくりです。
まず準耐火構造ですが、壁・柱・床などの主要構造部が一定の耐火性を有し、かつ延焼の恐れのある窓やドアなどの開口部に防火戸などの火災を遮る設備を備えた構造のことです。
国土交通省が定めた構造方法を用いた建物、または認定を受けた建物が該当します。
そして省令準耐火構造は、準耐火構造に準ずる防火性能を持つ構造です。準ずるということなので、定めている組織が違うだけで、内容はほぼ同じものとなります。こちらの基準は施設金融支援機構が定めているものです。
近隣からのもらい火を防ぐためには、外壁や軒裏、屋根などに耐火性の高い構造が求められます。
火災の拡大を防ぐためには、火の発生源を最小限に食い止める必要があります。そのため室内の天井や壁は火に強い石膏ボードを用いて防火し、各部屋を区画することで、火が他の部屋に移りにくくなります。
建物内が火災の発生源である場合は、建物の内部の壁や天井裏を通じてほかの部屋に延焼していきます。
火の通り道がなければ、他室への延焼を防げるため、壁や天井の内部に木材や断熱材のファイヤーストップ材が設けられていることが多いでしょう。
他室への延焼を防ぐことは、火災を拡大させないためには重要であるため、省令準耐火構造の場合に要求される特徴です。