木質土台や柱がシロアリ被害を受けると、木材がスカスカになり耐久劣化が生じます。
その結果、大きな地震が発生した際に建物が倒壊する原因のひとつになります。
実際、阪神淡路大震災で被害にあったクリニック・調剤薬局を見ると、3~4割はシロアリ・腐朽による倒壊・損傷でした。
建物の主要な部分に被害が及ぶと、地震だけではなく自然災害や台風が発生した時に被害が大きくなることが予想されます。
ではなぜシロアリ被害があるのでしょうか。
シロアリの主要な食物は木材で、その主成分であるセルロースとヘミセルロースを主要な栄養源としています。
木材は芯材よりも辺材を、樹種としてはヒバやコウヤマキなどの堅い木材より、マツ・ベイツガなどの柔らかい木材を好みます。
シロアリは不完全変態する昆虫です。発育の途中から職蟻と兵蟻とが分化し、女王と王を中心に、多数の個体で集団(コロニー)を形成して生活しています。
光や乾燥を嫌うシロアリにとって、換気が悪くジメジメした床下は、エサになる木も豊富にあり、まさにシロアリの天国!
特にヤマトシロアリは湿った木材を好む傾向にあります。
ある時期にシロアリの巣から多数の成虫が飛び出し、新しい巣を作るための行動を起こします。これを郡飛といいます。郡飛が見られるのはある程度以上の成熟したコロニーで、郡飛の時期やそれに適した温度・湿度など条件が整えば行動をはじめます。
この中で建築物に被害を及ぼすシロアリは5種類で、日本に広く分布しているものとしてヤマトシロアリとイエシロアリの2種類が挙げられます。
ヤマトシロアリは現在「北海道 名寄市」を北限に日本全国に分布。
イエシロアリは神奈川県以西の海岸線に沿った温暖な地域と千葉県の一部、それに南西諸島、小笠原諸島に分布しています。そしてこの2種類のシロアリは、どちらも暗くて湿潤な環境を好んで生息しています。
イエシロアリは、心材と辺材では辺材の方を好んで食べます。ヤマトシロアリも基本的には同じですが、ヤマトシロアリの場合は心材が多く被害に遭うケースもあります。
「キソパッキン」を設置し、基礎と土台を絶縁させることで腐れの原因となる湿気を排除します。
建物全周から風を取り込むことで床下をまんべんなく換気し、気流の流れを嫌うシロアリを寄せ付けにくい床下環境を作っています。
さらなる安心のために・・・
「しろあり保証1000」の保証制度で竣工10年以内に蟻害が発生した場合、床下を原因としたシロアリ被害に対して累計1,000万円を限度に賠償責任補償額の給付を保証いたします。
年間7万戸以上の施設がこのシロアリ保証制度に登録しています。
構造によりこの保証制度が適応できない場合があります。